学術研修とは
平成22年度から、広島県鍼灸マッサージ師会は、生涯学習認定制度を実施しています。
広島県鍼灸マッサージ師会会員で年間で25単位以上を認定されると東洋療法研修試験財団から生涯研修修了証が交付されます。
学術研修会は、一つの分野に固着せず、幅広く多角的に活用しやすい内容で開催しています。
学術研修会報告
平成30年度 学術研修会等報告
第3回 学術研修会報告
学術副部長 尾野 龍一 事業副部長 川口 真実
平成30年11月25日(日) IGL医療福祉専門学校にて、10時~12時に保険部研修会、
13時~15時に平成30年度第3回学術研修会を開催しました。参加者数は17名(内学生3名)でした。
まず午前中の保険部研修会では、本会保険部長原正明先生、総務部長竹辺竜司先生から、
11月10日に行われた、全日本鍼灸マッサージ師会協同組合研修会での内容の話がありました。
施術報告書、一部負担金明細書、往療内訳書など新たに発行することになる書類についての説明や、
厚生労働省から出されているQ&Aの分りにくいところの解説がされました。
質問も多く出され皆さん熱心に聴いておられました。
次に13時から学術研修会を開催しました。
午後からは、広島大学病院の小児科医郷田聡先生をお迎えして
「 日常診療で出会う小児科の疾患 」というテーマで講演をして頂きました。
大人とは違う小児の見方、かぜ、下気道炎、インフルエンザ、感染性胃腸炎、ウイルス性胃腸炎、脱水症、けいれん、
急性脳症、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、ワクチンの有用性についてなどの講演をして頂き、
中身の濃い2時間となりました。また、実際の注射針を見させていただき、
鍼灸の鍼との比較や小児への注射の難しさのお話もされて、貴重な体験をすることができました。
小児とは一般に新生児~中学生までとされ、小児科とは小児内科のことで小児の総合診療科と言われ、細分化されている大人と違って守備範囲がとても広い。場合によっては生まれてくる前からの出生前診断に始まり、慢性疾患の患者様は大人になられてからも小児科にかかられることもあるそうだ。
お子さんが発熱した時、脱水症状を防ぐために「ポカリを飲ませています」というお母さんが多いとのことでしたが、脱水症状には、ナトリウムと浸透圧が大事で、ポカリなどは、そのどちらもOS-1などの経口補水液より低く、逆に糖質が多いため、浸透圧性の下痢を起こすことがあり、良くないとのことだ。子どもの体液は大人に比べて身体に占める割合が高いため、変動により体調変化を起こしやすいのだそうだ。
各感染症についてや次女の持病である気管支喘息の重症度や日常管理について、アトピー性皮膚炎について、定期予防接種について等、子どもが良くかかる、発症する疾患について学びましたが、特に興味深く聞いたお話は、「急性脳症」について。
講義が終わった後、これからお母さんになる女性、お子さんのいらっしゃるママさん、お子さんが独立した方にとっても、子どもの生態や疾患についての知識は、身体と心を守るために知っておいて損はないと思うので、もっと多くの方に聞いてほしかったと思う、また小児鍼をされている先生や子連れの方が来院されるなど幼い子供に接する機会が我々にはあり、広島大学病院の小児科医による臨床医学を学ぶ貴重な素晴らしい講義でした。
夕方から広島駅付近にて、理事の親睦、各部の活動における課題、問題点などについて積極的な意見交換を行うとともに、
第3回学術研修会の講師である広島大学の医師を交えた医学的な談話を含め、懇親会兼忘年会を行いました。
広島市はりきゅうマッサージ師会
第1回学術研修会
平成22年度から生涯学習研修認定制度を導入された広島県鍼灸マッサージ師会から協力依頼がありました。
広島市はりきゅうマッサージ師会は、この認定制度の行事に協力することになりました。
なお、広島市はりきゅうマッサージ師会会員以外は、参加費が必要です。
(広島市はりきゅうマッサージ師会は、入会費無料、年会費5000円です)
日時:平成30年10月21日(日曜) 11時から16時
場所:広島市西区区民文化センター 大広間(和室)
〒733-0013 広島市西区横川新町6番1号
講師:松浦 浩市先生
プロフィール:松浦治療院院長 (公社)岡山縣鍼灸師会副会長 岡山県鍼灸マッサージ師会前会長
全日本鍼灸マッサージ師会スポーツ鍼灸マッサージ師S級ライセンス保持者 四国医療専門学校非常勤講師
テーマ:「腰痛症に対する鍼治療、必要な筋膜リリーステクニック」
参加者 35名
松浦先生の研修会は7年目となり、1年目では経営セミナー、2年目より、下肢、上肢、体幹、下肢、上肢、体幹の順に、
講義を行ってきました。最新の臨床経験、技術をもとに解剖学的に刺鍼、筋膜リリースの講演と実技を行っていただきました。
市鍼会会員、県鍼会会員、その他の免許所持者、盲学校の生徒、IGL医療福祉専門学校の学生、朝日医療専門学校の卒業生、
呉市はりきゅうマッサージ師会からも多数、参加されました。
他の研修会と重なったのに多数の参加者があり、盛況でした。
懇親会も、13名と多数、参加者がありました。
来年も松浦先生が講師として研修会を行います。
1月20日には福岡の中嶋先生を講師として市鍼会の第2回学術研修会を行います。
(記:学術部長 岡田 佳広)
平成30年度 学術研修会等報告
第2回 学術研修会報告
学術副部長 尾野 龍一
平成30年9月9日(日) 広島市南区民文化センターにて9時15分~10時45分、保険取り扱い説明会、
11時~16時、平成30年度第2回学術研修会を開催しました。
参加者数は27名(内学生6名)でした。
まず保険取り扱い説明会では、来年度より開始される受領委任制度に関する内容で、原保険部長と竹辺竜司総務部長が、
制度概要や受領委任取扱い手続き方法、返戻事例などを詳しく説明されました。
次に11時から学術研修会を開催しました。
今回の学術研修会のテーマは「長野式の基礎臨床と実技」で長野式臨床研究会四国支部長の森実陽一先生をお迎えして行いました。
午前は、長野式治療法の概要と診断法の説明がありました。
長野式では自然治癒力がうまく働けない状態を5つの要因に分けています。
これら免疫系、自律神経系、血管系、筋肉系、気系の5つの要因が相互に繋がり発症するのが病気や症状ということでした。
これらを様々な長野式の処置を用いて改善、除去し治る身体に導いていきます。
今回の研修会ではそれらの処置の一部を紹介していただきました。
他にも長野式の診断法として、問診、脈状、腹診、火穴診の診方などを実技を交え教わりました。
午後は、午前の内容に関する質疑応答の後、腰痛の4つの症例を長野式鍼灸治療の視点から紹介していただきました。
交感神経過緊張からの腰痛、肝門脈系の循環障害による腰痛、血糖代謝障害による腰痛、
血流障害による腰痛の4つの腰痛に対し、それぞれ長野式での所見と処置を紹介していただき大変参考になりました。
その後、模擬患者に施術を行い長野式鍼灸治療の流れを見せていただきました。
1mm程度の刺鍼や繊細な雀啄により、腹部や火穴の圧痛がとれていく様子を見ることができ、
大変有意義な研修会となりました。
平成22年度から広島県鍼灸マッサージ師会は、生涯学習認定制度を実施しています。
広島県鍼灸マッサージ師会会員で年間25単位以上認定されると、東洋療法研修試験財団から生涯研修修了証が交付されます。
平成30年度 学術研修会等報告
第1回 学術研修会報告
学術副部長 尾野 龍一
平成30年7月8日(日) 10時~15時、広島市西区民文化センターにて平成30年度第1回学術研修会を開催しました。
参加者数は22名(内学生11名)でした。
今回の研修会は午前に「 鍉鍼と鍼灸スポーツマッサージ 」、午後からは「アロマテラピー 」をテーマとし、
『はりと灸 木の花』黒山幸男先生をお迎えして行いました。
午前は、スポーツ障害、スポーツ鍼灸マッサージ施術、施術のポイント、随証療法等の講義のあと、
鍉鍼の利点や使い方についてモデル患者に対し施術を行いながら説明がありました。
黒山先生の鍉鍼は押手が非常に軽く、鍉鍼も触れるか触れないかの軽刺激でした。
参加者からはそのあまりの押手の軽さと、軽刺激での効果に驚きの声があがっていました。
午後は、午前の内容に関する質疑応答の後、アロマテラピーの講義を行いました。
精油(エッセンシャルオイル)を用いた、芳香浴法、沐浴法、吸入法、フェイシャルスチーム、
湿布法、オイルトリートメント等の使い方の説明がありました。
その後、認知症に対するアロマテラピーと鍼灸マッサージの応用について説明があり、
アロマや鍼灸マッサージだけでなく、食事や運動、生活についても話がありました。
最後に質疑応答があり鍉鍼を用いた美容鍼のデモを見せていただきました。
平成22年度から広島県鍼灸マッサージ師会は、生涯学習認定制度を実施しています。
広島県鍼灸マッサージ師会会員で年間25単位以上認定されると、東洋療法研修試験財団から生涯研修修了証が交付されます。
※研修会の映像は、会員専用ページにて視聴ができます。→ MOVIE
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